【図書館】理想の図書館
理想の図書館 ~利用者の課題解決を中心に~
前回は、「図書館とは、情報のテーマパークである!」という内容で、図書館という場所のお話をしました。
tasaki-shino-zakki.hatenablog.com
さて今回は、「理想の図書館」ということで、図書館のあるべき姿とそのためのサービスについてお話したいと思います。
図書館がある意味は?
なぜ、この世には図書館があるのでしょうか?
本を読まない人からすれば、あってもなくても同じかもしれません。
しかし結論から言うと、図書館はこの世になくてはならない存在です!
理由は大きく2つ。
- 知恵(情報)の保管
- 知恵(情報)の提供
私たちが今生活できているのは、先人の知恵を活用しているからです。
この知恵は、過去の人々の経験であり、記憶です。
それがなぜ今まで伝わってきたのかというと、先人が言葉を記録し、書籍として保存してきたからです。
生きる術を次の世代に伝えるべく、残してくださったのです。
図書館は今までも、これからも、その生きる知恵を大切に保管し、活用してもらうために、絶対に必要な場所なのです。
役に立つ図書館であれ!
しかし近年のインターネットの普及で、情報を得る場所が図書館でなくてもよくなりました。
むしろインターネットさえあれば、どんな情報でも手に入る勢いです。
ですので「図書館なんて必要ない」という方も多いかと思います。
では、図書館はどうやって生き残っていくのでしょうか。
図書館が存在し続けるには、利用者に「図書館は絶対必要!」と言ってもらわなければなりません。
どうすれば言ってもらえるのでしょうか。
それは、利用者の役に立つことです。
ビジネスで考えてみると、企業が生き残っていくには、顧客のニーズを把握し、顧客に対してより良いサービスを提供し、顧客満足度が最大になることを目指さなければなりません。
そうすることで利益を得ることができ、会社が成り立つのです。
図書館も同じく、利用者を満足させなければなりません。
そのために、利用者が何を知りたがっているのか、どのようなサービスをするべきか、などを常に問い続ける必要があります。
「すべての利用者の役に立つ図書館」、これが理想なのです。
利用者の課題を解決!
皆さんが図書館へ行く理由は何ですか?
小説を読みに? 勉強しに? お昼寝しに?
いろいろあると思いますが、知りたいことを知りに行くのはどうでしょう?
例えば・・・・・・
「最近、年金の個人情報流出が話題となっているけど、過去にもそんな問題なかったかしら?」
「個人情報って具体的に何?」
「同じような事件を起こさないように、コンピュータウイルスについて知っておこう」
「そもそも年金制度の仕組みってよく知らないのよね」
などなど、日々生活していると、人それぞれ自分にとっての「課題」が出てくると思います。
それを解決してくれるのが、図書館です。
自分で調べるのが面倒なら、図書館の人、司書さんに聞いてみてください。
調べ方を教えてくれたり、代わりに調べてくれたりします。
これが図書館の課題解決型サービスです!
つまり、利用者が必要としている情報を的確に見つけ出し、それを提供するサービスなのです。
こんなにもある課題解決型サービス!
図書館では情報を利用するためのサービスが用意されています。
ただ利用者側にあまり知られていないのも現実のようです。
私も司書講習を受けるまで全然知りませんでした。
- 閲覧
- 貸出
- 予約・リクエスト
- 複写
- レファレンスサービス
- 情報検索サービス
- レフェラルサービス
- カレントアウェアネスサービス
- 利用案内
- イベント開催
皆さんはいくつ知っていましたか?
それぞれの詳しい内容は、また別の機会に。
それとも、図書館で調べてみませんか?
参考文献
山本順一[編]『新しい時代の図書館情報学』,有斐閣,2013
「これからの図書館像 ~地域を支える情報拠点をめざして~(報告)」平成18年3月(PDFファイルがネット上にあります)