【図書館】図書館の課題
図書館の課題・・・・・・負のスパイラルから抜け出せ!
前回は、「理想の図書館」のイメージをお伝えしました。
tasaki-shino-zakki.hatenablog.com
利用者の課題解決をサポートする図書館として、より多くの人に来てもらいたいわけですが・・・・・・。
実は、いくつかの壁があるのです。
今回は、そのお話です。
図書館の問題その1「ライブラリアンの不在」
図書館で働く人のことを「図書館職員」や「司書」と呼びます。
世界的に見ると「ライブラリアン」とも言います。
しかし、日本と世界、特にアメリカとの間には、認識に大きな差があります。
アメリカの図書館で働く人といえば、資料(情報)の専門的な知識を持ち、それを十分に扱うだけのスキルを習得しています。
つまり、アメリカの「ライブラリアン」とは、「情報のスペシャリスト」なのです。
一方、日本の図書館で働く人は、近年、非常勤の職員が増えてきたことにより、専門的な知識を持っていないことが多いです。
もちろん常勤でも非常勤でも、しっかり専門知識を身につけ、情報提供を行っている「ライブラリアン」もいらっしゃると思いますが・・・・・・。
日本人の図書館職員に対するイメージを考えると、まだまだ「情報のスペシャリスト」には遠く及ばないでしょう。
図書館の問題その2「情報提供サービスの質低下」
図書館の専門知識を持たない非常勤職員が増えているということは・・・・・・。
利用者の課題解決をすることも難しくなるということです。
つまり、専門的な知識、スキルを持たないので、情報を提供するサービス自体ができないのです。
これだと利用者は本当に、本を読みに行くことしかできなくなりますし、図書館の存在意義もなくなってしまいます。
図書館の問題その3「予算の削減」
図書館の利用者が減り、その存在意義が問われると、図書館を設置する都道府県、市町村(地方公共団体)などは、何をするでしょうか?
「図書館って必要? お金、そんなに使わないよね」
そうです。予算の削減です。
図書館は、限りある税金によって運営されています。
しかし地方公共団体は、なるべくお金を住民が必要としているところに使いたいのです。
図書館が住民に必要とされていないならば、そこに使うお金を減らすのが自然です。
実際に、人件費削減のために図書館の業務を外部(民間団体)に委託しているところも少なくない。
図書館の課題「負のスパイラルからどう抜け出すのか?」
以上、3つの問題を見てみると、すべて関係していることがお分かりいただけますでしょうか?
非常勤職員が増え、
サービスの質が低下し、
図書館の存在意義が問われ、
予算が削減され、
業務委託され、
非常勤が増え・・・・・・
私はこれを図書館の「負のスパイラル」と呼びます。
この悪循環から抜け出すことが、図書館の課題です。
さてさて、どうすれば解決できるでしょうか?
それはまた次回、書くことにします。